2010年05月26日
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井戸は割とどこにでもあって水の不自由はなかった

Written By: 川俣 晶連絡先

 以下のようなメッセージを頂きました。

 名前は個人情報ですので、こちらの判断で伏せさせて頂きます。

川俣晶様

お世話様です。またも瑣末な小ネタです。

甲州街道の明大前から桜上水くらいの間の、首都高速の工事が始まる前の光景を記憶しています。当時の沿道には現在のようにマンションなどのビルはほとんどなく、空が広かったです。交通量も今ほど多くありませんでした。首都高の工事に際し、このあたりの沿道はそれほど拡張されませんでしたが、永福の出口あたりは別で、杉並区側の土地が大きく削られています。それまでこの辺に小さな林があって、夏の早朝にスイカの皮を置いておくとクワガタ虫が取り付いて、感動した覚えがあります。

明大前から下高井戸あたりの路地裏は舗装されていない砂利道が多く残っていました。梅雨時にはアジサイにカタツムリが付いてました。最近では、クワガタにもカタツムリにも砂利道にもお目にかかる機会はほとんどありませんね。

当時は、このあたりでも井戸水を汲み上げて生活している家庭がまだ相当あり、「井戸水の方が美味しい」と平然と飲んでいましたね。衛生にうるさい昨今ではさすがに推奨されていないようです。

そういえば昔は、フタのされていない大きめの水路がそこいらじゅうにあり、よくとんでもないものが落ちていたりして「これは誰が拾うんだろう」と思ってました。「ドブ川」と見下して見向きもしませんでしたが・・・。

 首都高速の建設はリアルタイムで見ていたので、それ以前のスカッと見通しの良い光景も見ています。が、クワガタの話までは知りませんでした。

 それはさておき、井戸水の話はこちらもかなりあります。

 というのは、うちには昔から井戸があったからです。いや厳密に言えば、今でもあります。もう飲めませんが。

 しかし、親戚一同から「下高井戸の水は美味い」と言われていたのも事実です。玉川上水から近かったので、そういう水も浸透して地下水に合流していたのか、なぜかそういう評価がありました。うちでも、かなり長い間井戸水を飲んでいました。今ではもう水道水メインですが。昔は、台所に蛇口が2つ付いていましたが、1つが水道水で、もう1つが井戸水でした。この時は、もう電動ポンプで汲み上げていました。

 最初の家の井戸と今の家の井戸は別物なので、下高井戸には割と一般的に井戸があったのかもしれません。そういえば、東電グラウンドのプールの向かい側の公園にも、手押し式の井戸のオブジェ?があります。ここは坂の下ですが、最初の家と今の家は坂の上にあたるので、たとえある程度の高い土地であっても割と潤沢に水が使えて良い場所だったのかもしれません。

下高井戸周辺史雑記